食わず嫌いのバルトークとは?
子どもが幼少期の頃、
毎年夏には友人家族と佐渡へ行っていました。
殆ど人が居ない海岸に火をおこし
パパ達は潜ってサザエやアワビを採り
浜辺で焼いたり、
採れたてのアワビをお刺身にします。
(食べる分だけです。念のため)
もちろん、お刺身は美味しいですが、
ことのほかアワビの肝は新鮮で
子ども達のキモ争奪戦になります。
苦いとか、不味いとか、気持ち悪いとか
見た目で遠慮してしまいがちですが、
お腹を空かせて
海から上がってくる子ども達は
美味しいと食べます。
磯の香りの風味がなんとも言えない
贅沢な珍味だったなと
7月15日のバルトークセミナーで
昔のことを少し思い出しまた。
バルトークの「ミクロコスモス」は、
子ども用に書かれた教材にもかかわらず、
私達世代にとっては「教わりました」
という先生は、とても少ないです。
私はピアノを教え始めてから
バルトークの作品の魅力に気づき、
とても好きになりました。
ただ、レッスンに取り入れるには、
意識的に課題に入れておかないと
子ども達は食わず嫌いになってしまう
と感じていました。
そこで、講師である山本美芽先生の
「教本セミナー」で取り上げて下さった
バルトークの「ミクロコスモス」を
実際に皆さんと弾き合ったこの日
実に幅広くとても多くの収穫を得ました。
子どもにとって出会う音楽は、
古さも新しさも年代も国も無く、
初心者だからわからないだろうとか、
年代順にやるべきとか、
テクニカルな部分ではないところでは
区別がありません。
どの音楽に対しても、
子どもには先入観が無く、
「面白い」「不思議」「楽しい」
そんな柔らかな感性で出会ってます。
純粋な子どもの時期に、
バルトークを聴かせたら、弾かせたら、
きっと音楽の引き出しが増えるのではないか。
たとえ、出会う時期が早くても、
不味い味がしたとしても、
大人の味がわかる時が来るのではないか。
経験したのと、していなかったのでは
全く違うと思います。
子ども達のために出来るアイデアとして、
「ミクロコスモス」最初の方を
一緒に音読み、音当て、歌う、等の
ソルフェージュとして導入し、
使う事を考えてみました。
しかし、このセミナーで試みたことは
曲を片手ずつ2人で連弾する、
歌の部分と伴奏を
楽器を使い分担して弾いてみる、
カノン、反進行も分担する事で
音符の模様を意識できます。
音符模様を学習させる意図があるのでは?
との意見も聞かれました。
変拍子の拍をとるのも
遊びながらやると面白そうです。
なにも曲を必死になって取り組まなくても
バルトークの味わいは感じる事ができます。
一つの教材で色々なアイデアが出て
様々な使い方ができる
バルトークの「ミクロコスモス」を
知る事が出来て、
このセミナーに参加して
良かったと思いました。

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